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2013年12月31日の夜、何年ぶりか思い出せないほど久しぶりに、紅白歌合戦を最初から最後まで観賞した。 一年の計ということもあり、ビール、日本酒、ウイスキーと、家族の男衆で揃って酒を呑み続けながら観てえらくご機嫌だったことが作用したとはいえ、「紅白ってこんなに面白かったっけ?」というのが観賞後の、そして今も続く偽りなき感想である。 少し振り返ると、ここ数年、私はどのような大晦日を過ごしていたか。 大学時代に恒例だった『COUNTDOWN JAPAN』での年越しに始まり(社会人になってからの「大晦日に働くオレ」に酔う年もあったが)、総じて友人との、「あけましておめでとうございます」ではなく「A HAPPY NEW YEAR!!」的な欧米ナイズされた年越しが近年の流れであった。2012年の年末は、高校時代の友人4人と帰省の道中に山形・瀬見温泉(いなかで過ごす素敵な休日 ゆめみの宿 観松館)に立ち寄り「年越し大富豪」にしっぽり興じるなど、大晦日の過ごし方としては若干“あるべき姿”に軌道修正して迎えた昨年末であった。 「今年こそは実家で家族とゆっくり、それにチャンネルはNHKで」と計画したのは、何を隠そう『あまちゃん』コーナーが紅白の目玉企画として用意されていたからである。 当日を迎えるまで、キョンキョンは出るのか!?もう一度夏ばっぱに会えるのか!?(でも宮本信子は審査員だって言うしなぁ・・・)などと、紅白にまつわる推測報道に右往左往させられっぱなしであった。 そして、2014年へのカウントダウンより一足先に、私は“久々の紅白”へのカウントダウンを始めた。 開演20分前の12月31日19時10分、私はこんなツイートをしている。 「おら、こんなにワクワクする紅白はひさすぶりだぁ!!」 高まるボルテージ、今年何度となく発し(てしまっ)た即席の三陸弁ツイート。このツイートに早々リプライを飛ばしてきた「あまちゃんファンクラブ」の同志が三人もいたことが、例年にない紅白の姿を予感していた。 もうすぐ、潮騒のメモリーズ(能年玲奈+橋本愛)→天野春子(小泉今日子)→鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)という、「10・8」の槙原寛己→桑田真澄→斎藤雅樹をも凌ぐ豪華リレーによる『潮騒のメモリー』が観れる、聴ける!! この夢のメドレーは、「10・8リレー」が“勝った方が優勝”という雌雄を決する最終戦であったからこそ実現したように、2013年を駆け抜けた『あまちゃん』の“本当の最終回”だからこそつながったバトンであったと思う(このリレーが実現してしまったということは、『あまちゃん 続編』を期待できないということだと解釈している)。あまちゃんキャストとの一夜限りの再会!!という、NHKと宮藤官九郎による粋な演出は、同時にファンへの残酷な引導でもあったのだ。 そんな、「嬉しさと 切なさと (クドカンの)心遣いと(に感謝)」という複雑な心境がないまぜになりながらテレビ画面と相対した結果は、感涙、感涙、感涙。 審査員席に陣取ったクドカンと宮本信子の楽しそうで嬉しそうな、破顔一笑で拍手をする姿を見ていて、「あぁ、なんだかんだ言って2013年はいい年だったな」と一年をようやく結論づけることができた。「あまちゃん」のオールスタッフに、肩を叩かれながら、「なぁ、なんだかんだ言って2013年もいい年だったろ?」と励まされるシーンの連続であった。 もちろん、今年の紅白が「最高っ!!」であったのは何も『あまちゃん』コーナーによるだけではない。 時間が進むごとに「次々と入れ替わる暫定ハイライトっ!!」と、額に青筋を立てて実況せずにはいられぬ名パフォーマンスの連続であった。 三賞は以下。 大瀧詠一の訃報が飛び込んできた当日、大滝作曲の『冬のリヴィエラ』を歌うのかが注目された森進一は『襟裳岬』で「ベスト歌唱賞」、被災者や社会的弱者に向け、様々な苦難を「自分だけの矜持にしろ!!」と呼びかけ続けた泉谷しげるは『春夏秋冬2014』で「ペストアクト」、伍代夏子の歌唱後に「伍代さんはいかがでしたか?」と綾瀬はるかに振られ、「きょうは特によかったです!!」と返した杉良太郎は「夫婦円満で賞」。 「ウエイ(GLAYのことらしい)は出ねの?」、「杏は田中健の娘?」などと、すっとぼけた合いの手を散々入れていた父に「叙情詩だね。何も言うことはないね」と言わしめた美輪明宏『ふるさとの空の下に』、私のグレートマザーに「永遠の歌だね」と言わしめた石川さゆり『津軽海峡 冬景色』も「これぞ紅白っ!!」な素晴らしさであった。 他にも「そういえば初めて買ったCDは『遥かな人へ』(1994年リレハンメル冬季五輪NHKテーマソング)だったなぁ」と、高橋真梨子「for you・・・」を初恋の人を見る目で聴き入ったり、「大島優子の卒業より北島三郎の卒業」などと新聞社整理部員気取りで見出しをつけたりと、とにかく楽しませてもらった。 かつて、細野晴臣は「『サザエさん』を読まないと日本人はダメになる」と言った。俗に言う“古き良き日本の象徴、日本の原風景”を、時代を越えて受け継いでいくこと。「サザエさん」と同列で、紅白歌合戦も立派な文化遺産である。 紅白歌合戦を観ないと日本人はダメになる。 あーでもないこーでもないと言いながら、その年最後の晩餐を囲みながら、紅白歌合戦を家族で観賞する。これこそ、日本の大晦日の最も気持ちのいい過ごし方であると確信した2013年12月31日であった。
by qq7877pd
| 2014-01-09 00:35
| 雑観
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